4月12日(日)までです。「花と鳥の万華鏡-春草・御舟の花、栖鳳・松篁の鳥ー」

イメージ 1
 
イメージ 2
 
山種美術館で開催中の
を見てきました。

展示にぴったりの啓蟄の日(3月6日)でしたのに、とても寒い日でした。
 
啓蟄というのは、昔日本で使われていた、暦の中の季節のひとつ。
大地が暖まり、冬眠していた虫が春の訪れを感じ、穴から出てくる頃のことです。
 
今は、四季に分かれていますが、昔は二十四節季という暦を使い、
1年を24等分にして、15日ごとに季節が変わったのだそうです。
 
 
農耕民族の日本人らしい、
自然を見つめた、なんと細やかなネーミング!
日本画に通じるものを感じます。
 
明治~大正時代に描かれた
菊池芳文の《花鳥十二ヶ月》の愛らしさ。
 
 
明治~昭和時代に描かれた松林桂月の《春雪》の清らかさ。
 
渡辺省亭の《牡丹に蝶図》の牡丹の滲みとぼかしの技術。
 
村松篁《白孔雀》(明治35~平成13)、千鳥と黄色い月見草《千鳥》 。
村松篁の、明るくソフトでモダンな日本画は、とてもなじみやすいです。
 
西村五雲の《犬》の、太くまろやかな輪郭線。
犬の可愛らしさと、ずっしり重い犬の体を思い出させます。
簡略化された朝顔が、この絵をさらに親しみやすくしているようです。
 
田能村直入の《百花》は
国の命令によって制作されたもの。
本当に100種類の花が描かれているそう。
 
私はボタニカル柄が大好きで、
植物が描かれたヨーロッパのブランドのスカーフやバッグを持っていますけれど、
日本人としては《百花》に、より魅了されます。
《百花》柄のワンピースやスカーフやバッグがあったらどんなに素敵かしら。
 
「花と鳥の万華鏡」は、春爛漫。
 
画家の細やかな眼差しや季節を慈しむ心が伝わってきます。
見ておきたい重要な作品がたくさんありますので、ぜひお出かけくださいね。