「三井家伝世の至宝展」本日までです。

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三井記念美術館で開催中の
三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年 記念特別展II「三井家伝世の至宝」展に行って来ました。

芸術品を見ることの喜びと幸せを実感できる素晴らしい展覧会でした。
鑑賞していらっしゃる多くの方がご年配でしたが、若い方にもぜひ、オススメしたい展覧会です。

私が特に好きだったものは、

重文 玳皮盞 鸞天目 南宋時代・12~13世紀
中国山西省の古窯で焼かれた天目

重文 色絵鱗波文茶碗 1 口 仁清 江戸時代・17世紀
オレンジ色のような地に、緑色のような鱗模様が規則正しく描かれていて、
ある箇所に釉薬が小さな滝のように勢いよく流れている、または海景色の
手前にある松の枝のようにかかっている。
オシャレな色柄、釉薬の流れで広がる世界が魅力でした。

国宝 油滴天目 1 口 南宋時代・12~13世紀
水に油が散ったような釉景色。足利将軍家では1番が曜変天目、2番が油滴天目とされているそうです。

重文 日月松鶴図屏風 6 曲 1 双 室町時代・16世紀
金属板による太陽と月があり、幻想的です。
吉祥的な自然景観は時空を超越した曼荼羅的世界なのだそうです。

月宮殿蒔絵水晶台 1 基 象彦(西村彦兵衛)明治~昭和時代初期・19~20世紀
大きな水晶を月に見立てて真中に置いています。
台が2枚あり、上の板には雲がたなびき、下の板には月にある宮殿といわれる
月宮殿と海中の岩が描かれています。
三井鉱山の、水晶、孔雀石、方解石、黄銅鉱などが岩のように貼られていて、光っています。
不思議で贅沢で、幻想的でドラマチックな水晶台なのです。

象牙果菜置物・貝尽置物 6 点 安藤緑山 明治~昭和時代初期・20世紀
象牙で作られた野菜や貝の置物。本物に見えます。

桜雉子蒔絵文台・硯箱 1 具 江戸時代・18世紀
豪華で格調高い蒔絵の硯箱。

重文 雪松図屏風 6 曲 1 双 円山応挙 江戸時代・18世紀
外の気温とぴったりな展示でした。紙の白い地色、黒い墨、金泥、砂子だけで雪の中の松を表しています。
屏風の世界の空気が、会場内に漂っていました。
応挙作品の中で唯一の国宝指定、最高傑作といえる作品です。

重文 能面 喝食 1 面 伝夜叉 室町時代・14 〜 16世紀
能面に興味はなかったのですが、この能面には惹きつけられました。
卵型、口が小さく切れ長の目の眉目秀麗なお顔立ち。
なぜか現代ではお目にかからなくなった、日本人ならではの美しい顔に、私の遺伝子が反応したようです。

本日までですので、ぜひ急いでお出かけくださいませ。


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三越エルメスのスカーフも雪松図

次回の展示はおひなさまです。