三菱一号館美術館で開催中の
「プラド美術館展ースペイン宮廷 美への情熱」を
見てきました。
今回の展覧会は、小さなサイズの作品に焦点をあてているというものです。
小さいサイズだからこそ味わえる密度の濃い作品を鑑賞する楽しみを実感できました。
プッサンなど、見所がいっぱいです。
ヒエロニムス・ボスの「愚者の石の除去」。
名前はよく目にするのに、日本では本物を見る機会がないので、なぜか?と思う事が多かったのですが、現存するボスの真筆は20点しかないと知り納得しました。
今回は日本で見ることのできる貴重な機会ですね。
初めて知る画家もいっぱいでした。
マリアノ・フォルトゥーニ。「日本式広間にいる画家の子供たち」は筆のタッチが印象的な絵でした。
モチーフから、ジャポニズムの影響を感じます。
女性の衣装のデザインや色彩がオシャレ。
どこかで見たような気がしたのは、一昨年、損保ジャパン日本興亜美術館で開催された
「印象派のふるさと ノルマンディー展」で見た、
似ている印象を持ったからでした。
フアン・バン・デル・アメンの「スモモとサワーチェリーの載った皿」は、
サワーチェリーが、本物以上につややかでガラス玉のような透明感があり、
熟れたスモモと食器の色のコントラストが綺麗で印象に残ります。
ベラスケスの「ローマ、ヴィラ・メディチの庭園」。
ベラスケスの宗教画や人物画以外の絵は初めて見たと思います。
このような印象派のような絵を描いていたのですね。
ヤン・ブリューゲル(2世)の「豊穣」。
絵に近づいて、盛りだくさんに描かれた一つ一つのモチーフをじっくり見ました。
小さいサイズの作品ならではの密集した世界でした。
エル・グレコの「受胎告知」も小さくて、すぐ目の前にある「受胎告知」に感動!
すべてをよく見ることができ、エル・グレコを身近に感じました。
ヨーロッパ史を彩った名だたる巨匠たちの作品群のほかに、
キャビネット・ペインティングという、
貴族たちが私的空間である小部屋(キャビネット)で楽しむための絵画も見られます。
小さいので近寄って緻密で繊細な筆のタッチなどを、じっくり鑑賞してきました。
三菱一号館の空間と共に楽しめる、素晴らしい展覧会でした。
31日までです。
ランチは銀座2丁目で。
リーズナブルで美味しいお肉のランチが評判の「飛騨牛一頭家 銀座 馬喰一代」
銀座トレシャス 11Fなので、眺めもよいですよ。