上映中「画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密」



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「画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密」
見てきました。
ベルト・モリゾの没後120年を記念して作られた映画です。

パリのオルセー美術館の至宝
「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」で、
優しげな光や、繊細なレースの服を着た女性の姿など、
とても女性らしい作風の19世紀の印象派の画家です。

女性が画家として自立することなど考えられなかった時代なので、
裕福な階級のモリゾと姉は、たしなみとして絵画を習っていました(コロー先生に!)。

画家として認められたいと、もがきながら、妻のいるマネとの恋愛にも似た
心の関係を持つ、ベルト・モリゾの姿と、
モデルとなったマネの傑作「バルコニー」が
できあがるまでの経緯がわかります。

ベルト・モリゾが好きな方はもちろん、
絵画好きな方は、とても楽しめる映画です。

ルーブル美術館で模写をする風景から始まり、
マネの「オランピア」が酷評される様子。

マネのアトリエには、マネを代父と呼ぶ、「笛を吹く少年」のモデルになった少年がいて、
「草上の昼食」の絵が置いてあります。
絵に混じって、フローベールの小説「ボヴァリー夫人」も置いてあります。

ベルト・モリゾは、マネの絵に感銘を受け、
「外に出て、光を捉えたい」と言うのですが、
ベルトの絵の先生・コローは、
あくまでも想像して描け、と伝統的な手法を提唱します。

マネがモリゾに言った
「他の画家たちから学び、乗り越えていくべきだ。
私もベラスケスやゴヤから多くを取り入れた」
という言葉!
なんてゴージャスなのかしら。

室内の様子や窓辺、建物、庭、海辺などが美しい、
たいへん絵画的な映画です。
ハイドンのピアノ・ソナタの第38番や
「カヴァティーヌ」が歌われたりと、音楽も雰囲気にぴったり。

印象派に影響を与えた、
国史上最大の風景画家、
ターナーの映画も公開されていますので、
こちらもぜひ、見たいと思います。