ゴシップ写真誌的な内容だったようです。内容も絵もなかなかグロテスク!タイトルを天使が持っているところに、新しさを感じます。
視覚的に情報を得られる、この新聞は大ヒットしたそう。
報道カメラマンの役割ですね。写生を大事にした芳幾の視点と技術とセンスで、起こった事柄が鮮やかに伝わってきます。
こちらは芳年
アニメのような劇画的な迫力です。
月百姿シリーズには静けさがたたえられています。晩年に描かれました。
三菱一号館美術館で「芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル」展を見てきました。
芳幾って?
芳年のライバルなんですね!初めての芳幾にワクワクします。
落合芳幾と月岡芳年は、江戸浮世絵界の重要人物・歌川国芳の一番弟子。
「器用だが覇気のない芳幾と、覇気はあるが不器用な芳年」というのが国芳の評価。
明治に入って2人の進路は大きく分かれます。
新聞錦絵のフロンティアであった芳幾は、写生を重視し世相風刺の画題を得意とした国芳を引き継ぎ、
芳年は、国芳の武者絵の作風を継承し、歴史画の分野を開拓。
芳幾の「東京日々新聞」などの新聞錦絵、芳年の《月百姿》シリーズなど2人の集大成とされる作品群は本当に見ごたえがありました。
江戸時代、書籍や商業広告やポスターの仕事を担っていた浮世絵は、文明開化の頃、欧米から入ってきた「写真」の再現性や制作期間の短さに勝てず、衰退していきます。
最後の浮世絵師といわれる世代の2人が浮世絵衰退に抗うべく、浮世絵を通じて、どのように闘い何を成し遂げようとしたのかを見ていくことができます。
浮世絵版画だけでなく肉筆画も多く見ることができる貴重な展覧会です。
お買い物やお散歩も楽しい丸の内。