東京ステーションギャラリー 佐伯祐三「自画像としての風景」

東京ステーションギャラリー佐伯祐三の展覧会「自画像としての風景」を見てきました。

洋画家の中でもとても有名で、30歳で結核で亡くなったこと、パリの町並みを多く描き、6年ほどの短い活動期間にたくさんの作品を残したこと、それくらいの知識で、とくに興味があるというわけでもないのに、どんな展覧会の中にあっても、佐伯祐三の作品は私の目を惹きつけるのでした。

佐伯祐三作品を見る機会は意外とありますが、佐伯祐三尽くしは初めて。東京では18年ぶりの回顧展だそうです。

どの絵も「佐伯祐三」!
作品は、佐伯祐三という画家のすべてで作られている、、、。
短い活動期間と知っているせいか、自身の投影が一点一点に凝縮されているような気がしました。

大阪、東京、パリで描かれた143点という作品が、雰囲気によく合うレンガ造りのギャラリーに並びます。

ヴラマンクから「このアカデミック」と怒声を浴びて覚醒したというお話し。しびれます!
そして佐伯祐三は、パリ滞在中にゴッホユトリロの影響も受け作品は変貌を遂げました。

ブラマンクユトリロセザンヌ、ゴーガン、ルノワールドーミエ、ルソー、ドラン、マティスシャガールブーダンゴッホなど多くの西洋絵画の影響を感じる作品もたくさんありました。

この展覧会ではパリの町だけでなく大阪や下落合の風景を描いた作品も見ることができました。

日本の風景は絵にならないと言っていた佐伯祐三
やはりポスターや店名の文字、フォルムがオシャレな赤い服の女性が歩くパリの町並みを描いた作品が、佐伯祐三らしいですね。

本当に素晴らしい展覧会でした。