東京国立近代美術館工芸館で8日まで「芹沢銈介のいろはー金子量重コレクション」展

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東京国立近代美術館工芸館で開催中の「芹沢銈介のいろはー金子量重コレクション」を見てきました。

工芸館は煉瓦造りの素晴らしい建物です。
明治43(1910)年3月、陸軍技師田村鎮(やすし)の設計による、
近衛師団司令部庁舎だったものなのです。

ゴシック様式の建物で、官庁建築の旧規をよく残していて、
日本人技術者が設計した数少ない遺構として重要な文化財です。

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日本を代表する染色家の芹沢銈介(1895-1984)。
その評価は国内にとどまらず、生前、大成功を収めたパリ展をはじめ、
アメリカ、イギリス、ロシアなどでも個展が開催されています。

1956年、重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定にあたって
「型絵染」という概念を引き出した作風は、堅固な型と確かな構図に特徴があり、
華やかな色、楽しい配色、晴れやかでありながら底に深さと静けさを見るものだそうです。
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大原美術館コレクション展」「水 神秘のかたち展」など、最近だけでも、
さまざまな展覧会で作品を目にしていたので、とても気になっていた染色家でした。

200点を超える作品の多くは、金子量重氏のコレクションです。
金子氏はアジア民族造形学の専門家で、昨年、東京国立近代美術館へ芹沢作品を寄贈しました。

着物、調度、染紙、カレンダー、うちわ、かるた、マッチ箱、書画、装幀など、多種多様なコレクションは、
身近にあったら楽しいな、と思うような、明るさとユーモアとセンスにあふれていました。

8日までです。ぜひご覧くださいね。