横須賀市にある浄楽寺には「阿弥陀如来坐像」ほか運慶が手掛けた仏像が5体あります。
運慶が作った仏像は、現在日本国内に31体あるとされており、その中で記録が残っていたり本体に運慶作と記されているものは18体だけ。
「運慶」と記された月綸型銘札の展示もあり、これは毘沙門天立像、不動明王立像の像内に収められていたもの。
正真正銘の運慶作品、重要文化財を5体揃って見ることができます。
こんな感じで、ケースもなく普通の照明の展示室に置かれています。間近で見る運慶の作品は圧倒的に美しいです。
運慶といえば奈良・東大寺の南大門の「金剛力士立像」(仁王像)。仁王像を手がけたのは1203年、運慶が50代の頃です。
30代の頃、運慶は北条時政の依頼を受け関東(東国)で活躍していたのです。
運慶は、三浦一族の一人、和田義盛(1147~1213)の依頼により阿弥陀三尊像、不動明王像・毘沙門天像を作成しました。
運慶以外にも素晴らしい仏像を見ることができました。
中国・南宋時代、国指定重要文化財、清雲寺蔵「観音菩薩坐像」は、京都・泉涌寺の「楊貴妃観音」とよく似た、なかなか大胆ポーズの観音菩薩像です。
平安時代、神奈川県指定重要文化財、天養院蔵の「薬師如来坐像」は、静かで雅な魅力を湛えていて素晴らしいものでした。
この仏像は「一木造り」で運慶よりも約100年前に作られたものだそうです。
同時開催中です。