山種美術館「奥村土牛 生誕130年記念」展

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山種美術館で「奥村土牛 生誕130年記念」展を見てきました。

桜の季節は、土牛の醍醐を見なくては始まりません。〈醍醐〉は、土牛が半古塾に入門した時に、すでに受賞を重ねていた先輩の小林古径を偲んで描いたもの。
先生のような桜の木だと思ったそうですから、この作品には思いが詰まっているのです。5歳くらいしか年は違わなかったのですが、この時土牛は80歳。小林古径の7回忌で京都に訪れたときの醍醐の桜なのです。

「雪の山」に見られるように、セザンヌを思わせる作品もあります。
絵画を一つの構造物として提示した
「茶室」「門」は、土牛の近代的な感覚が表現されていると思います。

70歳で描いた「鳴戸」の、たらしこみの色彩は印象派的。

現代アートに近い土牛の作品に、今回は惹かれました。

101歳で生涯を閉じ、100歳過ぎても描いていた土牛。もともと身体が弱かったと知り驚きました。正座をして描いている写真を見ましたが、どんな風に身体を保っていたのでしょうか。

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「吉野」


ぜひお出かけくださいね。

湘南美術アカデミー