そごう美術館「日本画の革新者たち」展 16日までです。

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横浜のそごう美術館に、福井県立美術館の所蔵「日本画の革新者たち」を見に行ってきました。
近代日本画の傑作として名高い菱田春草≪落葉≫をはじめ、
日本美術院の作家たちの名品が一堂に展示されています。

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さらに戦後日本画の変革に挑んだ横山操や、
江戸時代初期の奇想の絵師・岩佐又兵衛など約60点も見ることができます。

菱田春草は、病気のために目が見えなくなりそうになり、病気を治す期間、
子どもたちと代々木公園を散歩していました。
病気が治って描いたのが「落葉」だそう。
目が見えなくなったら画家としてどのようなことになるのか・・・。
子どもたちと散歩する公園の木々や落ち葉、小鳥の姿をしみじみと目に焼き付けたことでしょう。
目が治ったすがすがしい気持ちと、対象を澄んだ心で見つめていたであろう心持ちが、
「落葉」の、木や枝や葉っぱのない、空間の部分からも感じられて、優しい気持ちになれる作品です。

日本美術院とは、東京美術学校長の職を退いた岡倉天心が、明治31年7月、
ともに東京美術学校を辞職した橋本雅邦、横山大観菱田春草、下村観山らと創設した、日本美術の研究団体です。
今回、橋本雅邦、横山大観菱田春草、下村観山も見ることができます。

戦後の画家としては、三上誠、横山操、
湘南美術アカデミー日本画講師・松谷千賀子先生の恩師の加山又造ほか、
母を信長に殺され、数奇な生涯を辿った謎の絵師、岩佐又兵衛は最も多く並んでいます。

日本画を革新した画家たちの、時代を超える名品を、ぜひ見にいらしてくださいね。

2月16日(火)までです。