ルーヴル美術館展「愛を描く」6月12日までです。

新古典主義の巨匠、フランソワ・ジェラール

《アモルとプシュケ》

アリ・シェファール

 

シャセリオーや

こちらもシャセリオー

ドラクロワ

フラゴナールの《かんぬき》は26年ぶりに来日です。

外から開けられないようにかんぬきをかけているのか、女性が逃げられないようにかけているのか?

二人は愛し合っていて、それは背徳の愛ではないかしら。リンゴがありますから、、。

 

ブーシェの《アモルの標的》ブーシェの中でも、とくにふわふわ。たくさんのアモルに、振り上げた月桂冠にピンクのハートまで。

そしてヴァトー。

こちらはサミュエル・ファン・ホーホストラーテンという画家の《部屋履き》という作品。人の気配は部屋履きから想像しましょう。

古代より西洋美術の重要なテーマであった「愛」にちなみ厳選73点です。

パナソニック汐留美術館「ジョルジュ・ルオー」展6月25日までです。

 パナソニック留美術館で、

「ジョルジュ・ルオーかたち、色、ハーモニー」展を見てきました。

ステンドグラス職人だったルオーは、19歳の時にパリの国立美術学校に入学し、1892年から98年まで生涯の師となるモローのアトリエで、絵肌の研究、構図に対する感受性、自然に基づくことの必要性を学びます。モロー先生の教育により古代美術への愛情を育み、「レンブラントの再来」といわれました。

ルオーの初期の作品にはプッサンやコローのようなものがあります。


しかし、セザンヌの水浴図を見たことでルオーの画風は大きく変化します。

セザンヌの芸術を深く理解する助けとなったのは、ルオーが自身の芸術を語るうえで繰り返し用いた言葉「かたち、色、ハーモニー」。

ルオーがセザンヌへ捧げた作品と詩も展示されていました。

ルオーは、宗教画が描かれなくなった時代にキリスト教を題材とし、ステンドグラス職人として培ったものを反映させた新しい画風を生み出しました。

 

ルオーが影響を受けた同時代の芸術や社会の動向、2つの大戦との関係にも触れながら、ルオーの装飾的な造形の魅力に迫った展覧会。

ルオーならではの色彩の喚起力とマチエールを味わえる回顧展でした。

 

ちひろ美術館・東京「初山滋展」

 西武新宿線 上井草駅から7分ほど歩いた住宅街にある、ちひろ美術館

ここは、いわさきちひろが暮らしたお家。

展示室のほか、ちひろの絵本がたくさん読める本の部屋、子どもの遊びの部屋などがあります。

ちひろの仕事部屋も再現され、ちひろが使っていた画材、毎日目にしていた家具や飾りものなどを見ることができます。

部屋の雰囲気に触れることで、ちひろが活躍していた時代の空気が感じられます。

洋裁上手のちひろが塗った小花模様のワンピースもとても可愛い!

ちひろ風な、お花がたくさんのお庭。《ポニーといるリトル・ジョー》の彫刻は、湘南美術アカデミーの三木先生の先輩の彫刻家、中野滋さんの作品です。

 

水彩画レッスン、絵本の挿絵レッスンの参考になりそうな絵のポストカードを購入。

ちひろが憧れた、初山滋の展覧会が開催されていました。絵本の表紙や挿絵には、さまざまなモダングラフィック技法が使われていました。

子どもが最初に親しむ芸術が絵本だと思います。

「コドモノクニ」や「キンダーブック」。

初山滋の童画を見て育った子どもたちは幸せですね。

黒柳徹子さんが、子どもが初めて目にする絵本は、

どうぞ岩崎ちひろでありますように

ということをおっしゃっていました。

国立新美術館 国展 15日までです。

 

 湘南美術アカデミー講師の、

蝦名協子先生、徳弘亜男先生が会員の、97回国展を見てきました。

人・願望

蝦名協子先生

 

竹林❜23

徳弘亜男先生

 

蝦名クラスの生徒さんの作品(会友)も見てきました。

追想(B)

磯英海さん

アンティークマーケットⅠ

冨田多佳子さん

気配ービカクの頭部を持つ男

日塔憲夫さん

想Ⅰ

二宮文子さん

 

 

 

 

こちらは彫刻部。

 

さまざまな表現の作品に囲まれて、60兆個の細胞が活性化した気がしました。

アートのシャワーを浴びに、皆様もぜひお出かけください。

泉屋博古館東京 「大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101」5月21日までです。

《加彩 婦女俑》(かさい ふじょよう)。中国、唐時代の美人像で「MOCOのヴィーナス」といわれています。(モコはThe Museum of Oriental Ceramics, Osaka)。正倉院宝物の《鳥毛立女屏風》の美女は、この唐美人の姿が反映されたもの!ふっくら優しいかわいい女性は、長年この時代の理想の美人が描かれたものだと思っていたので、唐美人だったとは驚きです!

 

 

 

 

木葉天目茶碗》こちらは木の葉の最高峰!本物の桑の葉です。桑の葉は禅とつながるものだそう。「天目」とは、黒い釉薬のかかった茶碗のこと。日本の僧侶たちが中国の天目山に臨済宗の修行に行き、寺院で使われていた黒釉茶碗を持ち帰ったことから、黒釉茶碗が「天目」と呼ばれるようになったそうです。

 

https://sen-oku.or.jp/tokyo/

 

 

 

泉屋博古館東京で「大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101」を見てきました。

安宅コレクションから国宝2件、重要文化財11件を含む名品101件を選び、珠玉の東洋陶磁が並びます。

 

安宅産業株式会社の安宅英一氏(1901-1994)の審美眼、美意識で選びぬいた東洋陶磁による「安宅コレクション」の散逸の危機を救ったのが大阪を基盤とする住友グループでした。

 

ただいま大阪市立東洋陶磁美術館は、2024年のリニューアルオープンに向けて休館中です。

館外で観ることのできない名品を東京で見る貴重な機会なのです。

 

展覧会の構成は

第一章 珠玉の名品

第二章 韓国陶磁の美

第三章 中国陶磁の美

エピローグ

 

中国陶器、右上の盆は、北宋時代末期の汝窯(じょおう)の青磁水仙盆です。雨上がりの湿った空の色といわれる、薄い水色がなんとも美しい!

中国陶磁の最高峰と呼ばれる青磁汝窯は20年くらいしか生産されていません。そのため数が少なく現存しているのは世界で90点。その一点がこちらなのです。釉薬の中には瑪瑙(めのう)をすり潰して入れているそう。

 

 

『中国陶磁 美、それは完璧であること』

 

『韓国陶磁 美、それは自然であること』

安宅氏セレクションの中国と韓国の「美」を味わいましょう。

 

柴田悦子画廊「松谷千夏子展」29日までです。

湘南美術アカデミーの日本画講師松谷千夏子先生の個展「Foregroundー近景ー」が、銀座の柴田悦子画廊で開催されています。

『筆の線と鉛筆の線、どちらも私にとって大切です。ものの輪郭は曖昧で捉えどころがありませんが、無数に引かれた線と意図的な余白のせめぎあいから浮かび上がるイメージを拾い上げ、形にすることが出来ればと思っています』松谷千夏子


線の魅力と余白の魅力は松谷先生ならでは。一本の線を引くこと、余白の配分を決めること、、清潔な美しさが際立つ松谷先生の作品に、どれほどの熱量が込められているのかしらと想像します。

柴田悦子さんは、多摩美時代からのお仲間だそう。
松谷先生の作品で満たされた柴田悦子画廊には、自由な空気が流れています。

 版画の技法をとりいれた小品や、日本画の技法「垂らしこみ」が用いられた作品は初めて見たものでした。とても素敵です!
松谷先生の作品には、これまで低温の気持ちよさを感じていたのですが、今回は体温を感じる!ふわっとあたたかい何かが通り過ぎたような感じ。作品との距離が少し近くなった気がしました。

「Foregroundー近景ー」では、女性像を中心に、コロナ禍の暮らしの中で描くようになった庭のレモンや花や猫が、計算しつくされた線と余白で、とどめられています。

「東京アートアンティーク」と合わせて、ぜひお出かけください。

ただいま東京アートアンティーク「日本橋 京橋 美術まつり」開催中です。なんとなく扉を開けにくかった、あの画廊、あの骨董店に入ってみる、よい機会ですね。

横浜そごう美術館「 再興第107回院展」

 

こちらは毎回 楽しみにしている西田俊英さんの作品

 

 

横浜そごう美術館で、

再興第107回院展を見てきました。

院展は、横浜出身の岡倉天心が中心となり1898(明治31)年に創立した日本画の研究団体、日本美術院による日本画の公募展です。

日本画の「今」を見ることができるので、楽しみにしている展覧会です。

院展出品の条件は日本画であること。日本画は箔や岩絵具や墨を使う、と思っていましたが、洋画でも箔は使われていますし、違いは、膠を使うか使わないか、くらいでしょうか?

日本画の定義がよくわからないのです。

院展で、いろいろな日本画をぜひお楽しみください。