湘南美術アカデミー・日本画講師、松谷先生の個展
松谷千夏子展―PORTRAITS―近くの風景、遠くの風景―
華やかでオシャレ、なのに静かで、心も体も、ゆるやかになるような、松谷先生の作品は、
これまで私が「日本画」だと思っていた絵とは違うものです。
和室よりも洋室に似合う絵なのに、繊細な墨の線、美しい岩絵の具の色、箔など、日本画の画材の魅力が際立っています。
松谷クラスには、松谷先生のような日本画を描いてみたい・・・という生徒さんが集まり、楽しくレッスンしています。
日本画の画材も、最近はリーズナブルになものもあり、1万円で揃えることができるそうですので、
お気軽に体験レッスンにいらしてくださいね。
作品と同じ、清潔であたたかい雰囲気の、松谷先生。
親密な空気が流れるコーナー。センスのよい展示が、松谷先生らしいです。
銀箔の代わりに使っているのは鈴箔。銀箔と違って、変色しないのだそう。
金箔を使うと、「和」の感じになるそうですよ。
『スケッチするのはプールで泳ぐ感じと似ています。』
なんて素敵な文章なのでしょうか。
松谷先生の、作品に対する思いがよく伝わってきます。
プールという言葉に、私がイメージしたのは、デッサンの練習のこと。
プールで、ゆっくり水をかく。
水面に出現する、いくつもの水の線。
その中から、渾身の一本を見つけ出す。
その線が集まって、デッサンができる・・・。
「線をさぐって、さぐって、正しい線を見つけて」と、デッサンの先生がよく、おっしゃいますが、
そのことが、初めて理解できた気がしました。
個展は13日までです。
松谷千夏子ワールドに、しばし浸ってみませんか?