サントリー美術館で開催中の
オルセー美術館特別協力「生誕170周年 エミール・ガレ」展に行って来ました。
ガレは、アール・ヌーヴォー(新しい芸術の意味)を代表するフランスのガラス作家です。
陶器・家具のデザイナー、アートディレクター、企業経営者でもあります。
ガレの作品は今年も、庭園美術館や平塚美術館などでも見ていますけれど、
また新たな発見がありました。
造詣の深いそれらをベースに創造された作品を、デッサンと比較しながら見ることもできる、
ガレの人物像がよくわかる展覧会でした。
ガラス作品とジャポニズムって、とても相性がよいと感じました。
繊細さや儚さが共通するからでしょうか。
また「もの言うガラス」といわれる、表面に詩の一節や警句などが記載されたガラス器は、
ガラス表現に文章が加わることで、さらにガレの表現の世界が広がっている素晴らしいものでした。
工芸技法としては
(パチネ) ガラスの表面を錆色にくもらせたり、濁らせる技法。古金属や古銅のような感じが出せる。
ガレが考えた技法。
(マルケトリ) ガラスパーツをガラスへ象嵌する技法。素地と文様の融合が生みだす世界が楽しめる。
寄木細工から着想を得たもの。
(アプリカッシオン)(アップリケ)
形を作っておいた色ガラスを、部分的に貼り付ける技法。後から細部を掘り出し写実的にするため、
ガラスの彫刻ともいわれる。
形成法としては
粉々に砕いたガラスを耐火石膏でつくった型につめ、窯の中で焼きあげ、
型からはずし、磨きをかけて仕上げる。細かい部分まで、ガラスの色を自由につけられる。
湘南美術アカデミーの彫刻クラスでも、パート・ド・ヴェールを用いた美しいガラス作品が学べます。
愛犬や猫ちゃん、鳥や人物などを、幻想的なガラス作品に仕上がてみませんか?
エミール・ガレ展は8月28日までです。