サントリー美術館「ガレも愛した清朝皇帝のガラス」展 7月1日まで。

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ミッドタウンのサントリー美術館で「ガレも愛した-清朝皇帝のガラス」展を見てきました。

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中国のガラス工芸は清王朝の時代に飛躍的な発展を遂げました。
「透明」と「不透明」を同等に扱った、重厚な作りの清朝のガラスは、
エミール・ガレにも影響を与えたそうです。

これまでガレの展覧会はずいぶん見てきましたが、清朝のガラスという視点から見たことはありませんでした。
むしろジャポニズムの影響を受けていると思っていたのですが…。
しかし清朝ガラスとガレを比べながら見てみると、草花や昆虫、「黒褐色のガラス」は、やはり清朝皇帝のガラスからのインスパイアがあったと感じます。

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「紅色宝相華唐草文鉢」側面に唐草文を浮き彫りした鉢です。
透明感のある赤の色が何とも美しいのです。


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「黄色鳳凰文瓶」 黄色い瓶の表面には皇后を象徴するという鳳凰が彫られています。
玉細工の技法を応用した彫琢と言われる見事な掘り込みは、
とても厚みがあるのに、ラインが鋭くハッキリしています。

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中国つながりで、ミッドタウン2階の、SILIN火龍園へ。
.周富徳の愛弟子の広東料理のお店です。
写真は、広東式蒸し魚ランチです。


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展覧会の最後には、華麗で瀟洒な「清朝ガラスの小宇宙」が広がっていました。

香水瓶のように見えますが、鼻煙壺(びえんこ)というものです。
「嗅ぎたばこ」の粉を入れるもので、
中国清朝の宮廷で大流行したものだそうです。

手のひらに乗るほどの小さいサイズですが、
花や鳥が彫られた豪華な壺で、背中に粉をすくうためのスプーンを背負っています。
とても可愛らしいのです。