ミケランジェロ展で学んだこと

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国立西洋美術館で開催中のミケランジェロ展を見てきました。
 
ヴァチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂の、
「創世記」の場面を中心とする 天井画(1508‐12年)と、
祭壇正面壁面の《最後の審判》(1536-41年)。
ルネサンス美術の二大モニュメントであるこれらの壁画がどのようにして生まれたのか、
準備、素描を辿りながらその創造の秘密に迫るという展覧会です。
 
「天井画のための右腕の習作」は、力強く、彫刻のような立体感!
あの天井画の人物、一人一人がこうしたデッサンを基に
描かれたことがよくわかり感激です!
 
ミケランジェロは絵画、彫刻、建築の3分野に才能を発揮しました。
 
建築の分野では、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂の建築監督に任ぜられたほか、
フィレンツェの聖ロレンツォ聖堂などに重要な仕事を残しています。
大きな大理石の塊から何をどのような形で切り出すか、
石工に図示するためのメモなどが見られます。
 
ミケランジェロの父親はカプレーゼとキウージの施政長官でした。
なぜかミケランジェロは生まれてすぐ、
セッテニャーノ(大理石の産地)に住む石工の妻に預けられたのです。
母親の名前も記載してありましたので、お母さんがいなかったわけではありません。
13歳で一年間、ドメニコ及びダヴィデ・ギルラインダ工房へ入学。
この工房はドメニコとダヴィデ兄弟の画家の工房で、フレスコ画を描いていたようです。
 
何歳までセッテニャーノにいたのかは書いてありませんでしたが、
幼い時からのこうした環境が、ミケランジェロの根幹を作ったのでしょう。
父親はミケランジェロを彫刻家にしたいと考えて、
生まれてすぐに大理石の産地の石工の妻に預けたのかしら?
セッテニャーノの石工は、父親の理想にかなう人だったのでしょうね。
幼少期の環境は大事ですが、さらに小さい、赤ちゃんのころから
環境を与えることが重要だということを
ミケランジェロのお父さんは教えてくれました。
 
最初期(15歳の時)の大理石彫刻《階段の聖母》と
最晩年の木彫《キリスト磔刑
ミケランジェロを語っている気がしました。
この2つを同時に見られたことは素晴らしい体験でした。
 
ミケランジェロの残した言葉も、
ミケランジェロを語っています
気にいったので書いておきますね。
「彫刻に近付くほど絵画は美しい」
「人間の肉体こそが神の最高の創造物」
 
 
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ランチは美術館内の「すいれんで。
行きたいところが混んでいたので結局すいれん。
 
ランチコース 1,600円がお得で人気があります。
メインは、ビーフステーキ(和風ソース)か、お魚料理
スープ、サラダ、パンかライス、
シャーベット(この日は、さつまいものアイスクリーム)に
珈琲か紅茶がついています。
 
お庭を眺めながらのお食事とともに、
展覧会の余韻を味わうのは楽しい時間ですね。