アイザ鎌倉 鍋島教室展開催中 11月7日までです。

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小町通り沿いのアイザ鎌倉で、鍋島教室の展覧会開催中です。
鍋島先生の作品ほか、生徒さんも上手な方が多いので、たいへん見応えがあります。
生徒さんの陶芸作品も並び、雰囲気の良い展覧会場です。
購入可能な作品もありますので、ぜひお出かけくださいね。

「センス」のよい人になる方法

 モダングラフィックの井手先生にご紹介いただいた、センスの本。
水野学さんの『センスは知識からはじまる』(水野学/朝日新聞出版)
水野さんは、くまモンなどのアートディレクションで知られる、日本を代表するデザイナーです。

そもそもセンスって何でしょう?
センスがよいってどういうことなのでしょうか。

ファッションのセンス、スポーツのセンス、経営のセンス。センスというのは単純なものではなく、数字で測れるものではないそう。

「センスのよさとは数値化できない事象のよし悪しを判断し最適化する脳力である」

では、その能力を養うためにはどうしたらよいの?

それは「普通を知ること」
「普通こそ、センスのいい悪いを測ることができる唯一の道具なのです」
「普通を知ることはありとあらゆるものをつくり出せる可能性がたくさんあるということです」

なんてわかりやすいのでしょう!形に見えない、言葉で説明できない、と思っていた「センス」。
漠然ともやもやとした何か素敵な感じのもの、そういうものが「センス」だと思ってきたので、
定義できるものだと知ったことは衝撃でした。

センスが必要とされない仕事などひとつもない、企業の価値を最大化する方法の一つ、会社が存続するか否かも決めるのもセンスが関わっていると水野氏。
「大人になるにつれて受験科目ではない、将来役に立たないと除けられて、音楽や美術など芸術との決別が起こります。
けれどセンスはデザイナーやクリエイティブディレクターにだけ必要なものではなく、ビジネスパーソンとしてアドバンテージになることは確かです」

高度成長期以降、日本は、技術力の高さから、ものづくりの日本と言われるようになりました。
便利なもの、安いもの、高性能なものをつくれば売れる。

しかし本来の日本は技術だけの国ではありません。江戸時代までは、研ぎ澄まされた独自の美意識をもつ「センスの国」でした。茶の湯を確立した千利休が活躍した安土桃山時代はセンス・美意識が花開いた時代。

技術がピークを迎えるとセンスの時代がやってくるのです。
ピークまで進歩するとノスタルジックな思いに身を寄せ美しいものを求める傾向があると水野氏は語ります。

たとえば、1834年生まれのウィリアムモリスが提唱した「アーツ・アンド・クラフツ運動」は、
イギリスで起きた産業革命の結果、安価で粗悪な大量生産商品があふれたことで、
「工場の大量生産品を使うのではななくもう一度手仕事に戻ろう。くらしの中に美しいものを取り入れよう」
「手仕事という懐かしさをフックにしたセンス革命」でした。

センスの時代への変換だったのです。
日本では、1926年に民藝運動が起こりました。民藝とは民主的工芸の略です。代表は陶芸家の濱田庄司河井寛次郎バーナード・リーチ、染色家の芹沢けい介、宗教哲学者の柳宗悦など。

「技術とセンス、機能と装飾、未来と過去。こんなふうに対になっている時代の間をみんなが行ったり来たりしている気がする」

「市場はすでにセンスの方向に動き始めている」「センスのあるビジネスパーソンが求められている」と水野氏は述べます。

ではどうやってセンスを身につければいいの?それは普通を知ること。その唯一の方法は知識を得ること。

「センスとは知識の集結である」

たとえばセンスの良い文章を書くには言葉をたくさん知っていた方が圧倒的に有利。
「すべての仕事は価値を創造していくことで対価を得ています」

イノベーションは知識と知識の掛け合わせ、ものをつくる人間は新しさを追い求めながら過去へのリスペクトも忘れないことが大切なのではないでしょうか。知識に基づいて予測することがセンスだと考えている」

「知識というのは紙のようなものでセンスとは絵のようなもの」と水野氏。

仕事のセンスは日々、自ら磨いていくもの。
そのためには知識を広げること。
センスとは、生まれながらに持っている、とか家庭環境や成長段階でを身につくものであると思っていました。それは大きいとは思いますが、
それだけではない。能動的に取り入れて磨いていかなくては。

事柄、言葉に限らず世の中のさまざまなことを、自分の知識とすることで、すべては自分のセンスの素として、いつかどこかで役に立つ。

市場はすでにセンスの方向に動き始めているのです、センスのあるビジネスパーソンが求められているのです。

モダングラフィックのクラスは、まさに「手仕事という懐かしさをフックにしたセンス革命」。
湘南美術アカデミーでは、時代に一番求められている授業を行っています。

ぜひ体験しにいらしてください。

湘南美術アカデミー

新開設 こどものアトリエ教室

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先生の見本 
今日の課題は、海と空の絵、雨の絵です。3枚を縦につないでいます。

難しそう?

ぐるぐるぐる、サッサッサッ、
丸と線の練習をすれば描けるんですって。

ちょっと周りを見てみましょう。
ほとんどのものが、丸と線でできている。ママの顔は丸、手足は線、テレビは線、コップは丸。

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1年生の男の子、丸も線も上手です。

クレヨンで丸をいっぱい描いたら、モクモクの雲に。白い画用紙に白い雲だから、よく見えないけれど。

紙に水をいっぱい塗ります。ビチョビチョに。
青い水彩絵具を塗ると、、、わぁ!白い雲が出てきましたよ。

絵具をつけるのは一度だけ。
あとは水で伸ばすと、水彩画らしい濃淡ができます。



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2枚目は波。
横の線をいっぱい描けば波ができますね。
遠くの波、近くの波、どっちが濃い色に見えるかな?
普段から、いろいろなものを、よく見て観察するって大事なことですね。

f:id:artyuriko:20211011112124j:plain丸をいっぱい描けば雨の水紋、
線をたくさん描けば雨の景色です。

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とっても素敵にできました!


新開設*こどものアトリエ教室 講師 小林雅美 第1,3月曜日16時30分〜18時30分
湘南美術アカデミーでは10月より子供のための教室を新しく開設いたします。今まで基礎デッサン教室に小学5年生以上は教えていたのですが、それより小さい子を対象に教えます。今まで子供専門教室がなかったのですがこれからはどんどん教えていきますのでお越しください。

こどものアトリエの教室案内はコチラhttps://www.shonan-art-academy.com/class/cat125.html

モダングラフィック技法講座

仕事の仕方の模擬体験。
前回は商品 牛乳パックのコンプを作りました。
プレゼンでクライアントに見せるという設定で作る完成予想図です。
アイソメ図を書いてみます。

アイソメ図とは、アイソメトリック図のことで、立体を斜め上から見た図であり、等角投影法とよばれる表現方法です。視覚的にわかりやすい立体として表現できるので、建築の分野などで用いられます。

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 先生作


今回は本のコンプを作成します。
これまで習った技法を使って本の表紙をデザインします。

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本は湘南、鵠沼が出てくるということで、芥川龍之介の『歯車』を先生がご指定。
そしてデザインを考えるうえでのテーマは「調べること」。

仕事の姿勢として井手先生が共感するとおっしゃる、水野学さんは(くまモンのデザイナー、多摩美術大学デザイン学科卒業)、「依頼を受けたら徹底的に調べる」という方だそうです。

水野学さんに倣って、徹底的に調べて、表紙を考えてみるというわけです。

水野学さんの『センスは知識からはじまる』を、ご紹介いただき読んでみましたが、デザインに限らずビジネスにおいて、とても参考になる本でした。

内容はのちほどご紹介いたしますね。

 

さて、 

想定する本のサイズは四六版18,8×12,7。

タイトル、作者、出版社などを入れます。

自身の心象風景を小説にした『歯車』の中で、表紙のイメージに役立ちそうなものを調べつつ、どんどん書き留めてみました。

調べていくうちに「歯車は次第に数を増やし」というのは、閃輝暗点と呼ばれる片頭痛の前兆として現れる視覚異常で、キラキラした歯車のようなものが見えて広がってくることを表現していることがわかりました。

1927年に執筆され同年服毒自殺を図っている本書には、

自殺に追い詰めた幻視、妄想が描かれているのだそうです。

続いて芥川龍之介のことを調べていくと、芥川家に養子に出されたこと、帝大の卒論はウイリアム・モリスであったこと。

イリアムモリスのどこに興味を持ったのでしょうか?

アーツ&クラフツ運動で各国に影響を与えた、モダンデザインの父といわれたウイリアムモリス(1959-1896)は、デザイナーだとばかり思っていましたが、詩人でもあったのですね。1861-1870年に完成させた叙情詩「地上の楽園」で名声を得たのだそう!

そして結婚した相手はジェーン・バーデン、友人の画家ロセッティなどラファエル前派のモデルをしていた女性です。ロセッティの絵によく出てくるあの女性なのです!モリスのデザインは大好きですが、知らなかったことばかり!

 

卒論の中身はわかりませんが、詩人としてのモリス、デザイナーとしてのモリスに関心を持ったのでしょう。

ふと浮かんできたモリスの柄は、ふっくらとした実のようにもみえる植物が左右アシンメトリーのもの。脳のように見えなくもないのです。

幻視や妄想に悩まされた芥川龍之介の本の表紙には、ぴったりなような気がしてきました。

モリスの柄を表紙に使ってみようかしら・・・

今回は「徹底的に調べること」を実践してみました。

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 アール・ヌーヴォー風文字の色はモリスの鳥の尻尾と同じ色。


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小説に出てくるココアがモチーフ。テーブルクロスのラインを歪ませることで執筆時の著者の精神状態を表したそうです。

 

モダングラフィック技法講座

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本日は写真の模写です。
井手先生の作品は、写真そのもののような完成度!

写真をトレースし、画用紙にうつして着色していきます。

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ご自身で撮影した、オシャレな写真を模写中の生徒さん。

写真とそっくりな微妙な色を混色により作るのは、難しいけれど楽しい作業。
トレースにより形は決まっているので、ポイントは色とタッチだけ。

真っ直ぐなラインには、溝引き定規とガラス棒を使います。

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インテリア雑誌やレコードジャケットなど、井手先生の選ぶ写真もオシャレ!

影の描き方など、匠のテクニックの数々に、生徒全員うっとりです。


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好きなアイドルの写真を模写中です。
昔の婦人誌の表紙のような雰囲気が出てきそうです。
肌色を作るのが難しそうです。

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本棚が気に入って選んだ写真ですが、細かすぎました!
授業の目的は、写真とソックリに描くことなので、よく考えて選ぶべきでした。
本も皮の椅子も上手く描けませんでしたが、とっても楽しい時間でした。

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