Bunkamura ザ ・ ミュージアム「マリメッコ展」

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Bunkamura ザ ・ ミュージアムに「マリメッコ展」を見に行ってきました。

マリメッコは、フィンランドを代表するデザインハウス。
1951年、アルミ・ラティアによってヘルシンキで創業されました。
テキスタイルデザインを学んだのち、広告代理店で経験を積んだラティアは、
才能あるデザイナーを集めました。その優れたデザイン、そして巧みなPR戦略によって、
60年代には世界的なブランドへと成長していったのです。

マリメッコが生み出す布地の柄は、フィンランドの伝統的なモチーフや自然に着想を得た、
大胆でカラフル、抽象的なデザイン。
そうした柄の映えるシンプルなカッティングの服は、独特なラインで、高い人気を呼んだそうです。

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マリメッコといえば、誰もが一番に思い浮かべるのは《ウニッコ》(ケシの花・図案デザイン:マイヤ・イソラ 1964年)でしょう。
マイヤ・イソラ(1927年生まれ)は、マリメッコで最も有名な図案デザイナー。
1949-87年の間にイソラがデザインしたマリメッコの図案は、
約500種で、今でもその多くが製造されているそうです。

柄の映えるシンプルな形、体を締め付けないデザインを生みだしたのは、
ヴオッコ・ヌルメスニエミ(1930年生まれ)。
『私は陶芸家だったので、最初から「かたち」 というものを理解していて、私が手がけるマリメッコの服についてもまずは 「かたち」 を整理しようと思っていました。』
なるほどそのように知ると、形もテキスタイルデザインも、陶芸に通じるものを感じます。
当時、斬新で革新的だったそう。女性の主張を感じさせるデザインですね。
体と心を、美しく解放してくれた初の服だったのでしょうね。

この2人の手がけたものが、何といっても素晴らしかったです。
細かいデザインや、モチーフが具象に近づいたものは、マリメッコでなくてもよいというか、
魅力が薄くなる気がしました。
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日本人のデザイナーもいたのですね。初めて知りました。
日本人初のマリメッコのデザイナーで、「ブーブー」をデザインした脇坂克二さん。 
現在は京都でSOUSOUというブランドのテキスタイルデザイナーをしていらっしゃるそうです。

デザイナーでありビジネスマンである、アルミ・ラティアのコンセプトがよくわかる展覧会です。アルミ・ラティアの世界展といってもよいでしょう。
ビジネスモデルとして見に行くのもよいと思います。