サントリー美術館「しびれるぜ、桃山 黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶」展 11月10日までです。

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 サントリー美術館で開催中の「しびれるぜ、桃山 黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶」を見てきました。
岐阜県の美濃地方で焼かれた美濃焼を代表する黄瀬戸、瀬戸黒、志野、織部の名品を鑑賞できます。

 

桃山時代には、茶の湯のためのやきもの「茶陶」が日本各地の窯で創造されました。
岐阜県の美濃(東濃地域)では、力強い姿、鮮やかな色、斬新な意匠をもつ茶陶「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」が大量に焼かれ、おおいに流行しました。
しかし実は、「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」が美濃で焼かれたと分かるのは昭和のことで、それ以前は瀬戸(愛知県)で焼かれたと考えられていました。
昭和5年(1930)、荒川豊蔵(あらかわとよぞう・1894-1985)が岐阜県可児市久々利大萱の古窯跡から志野筍絵筒茶碗の陶片を発掘したことにより、
志野が瀬戸ではなく美濃で焼かれたことが明らかになります』

 

秀吉とともに茶の湯を広めた利休の後に、茶の湯を指導した古田織部(1544-1615)の織部焼は、歪んだ形をしています。
古田織部の好みは「ヒヅミタル」というものだったからだそうです。

古田織部の<織部南蛮人燭台>(桃山時代 17世紀)のそばに、<南蛮屏風>(伝・狩野山楽)が展示されています。
信長が、宣教師やスペイン・ポルトガルの商人を積極的に受け入れたことで、外国人の風俗が想像を掻き立てた時代。
狩野内膳(1570-1616)の<南蛮屏風>が有名ですが、こちらも楽しめます。

桃山時代に思いを馳せながら、「桃山風」ともいわれる、美しい美濃焼をたっぷり味わえる展覧会です。

 

 

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ミッドタウン内の「酢重」のランチ。お魚もお肉もあります。

湘南美術アカデミー