パナソニック汐留美術館「ギュスターヴ・モロー サロメと宿命の女たち」6月23日までです。

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モロー美術館内の様子
フランスの象徴主義の画家モローは、パリに生まれパリで亡くなりました。


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パナソニック留美術館で、「ギュスターヴ・モロー サロメと宿命の女たち」を見てきました。


印象派の画家たちとほぼ同時代に活動したモローは、
聖書やギリシャ神話に題材をとった、幻想的な世界を描いたことで知られています。

象徴主義の先駆者・モローの作品は19世紀末の、『世紀末』の画家や文学者に影響を与えました。

エコール・デ・ボザールのモロー先生の元からは、マティスとルオーという巨匠が生まれています。

モローは、シャセリオー、ドラクロワなどロマン派の影響を受けています。
様式的には、ルネサンス期から19世紀前半までに活躍した、
マンテーニャ、ベッリーニ、アングルなどから影響を受けているそうです。

モローを有名にしたという<出現>には、サロメヨハネが描かれています。
新約聖書の一場面で、ユダヤヘロデ王に、踊りの褒美は何がよいかと聞かれ、ヨハネの首を求めたサロメ
ヨハネの首は、銀のお盆に乗せられて届きます。

モローの絵では、ヨハネの首は、サロメと対峙し、宙に浮かび、キラキラ輝いているのです。
このようなサロメヨハネの絵を見るのは初めてです。
目に見えない精神世界を描いているのだそうです。
ヨハネサロメを恨んで現れたのか、、、
憐れんで現れたのか、、、

サロメの衣装や、場面の装飾は、オリエント趣味の影響を強く受けているそうです。
レースのように細かく描かれた模様が独特で、さらに神秘的な雰囲気を作っていて、
サロメの心情、ヨハネの思いが、画面の中で渦巻いているように感じ、とても引き込まれます。


<一角獣>も、とても素敵でした。
一角獣と寄り沿い見つめ合う女性。
なんとも甘美な雰囲気です。
聖マリアと一角獣が描かれた作品をよく見かけますが、
一角獣は処女にしかなつかないそうです。

モローの世界をたっぷり味わえる展覧会です。

湘南美術アカデミー