横浜そごう美術館「西田俊英展」11月13日までです。

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横浜そごう美術館で開催されている「西田俊英展-忘るるなゆめ」に行ってきました
1953年三重県伊勢市生まれ(63歳)。
1977年武蔵野美術大学日本画卒業。
在学中、院展に初入選し、哲学者のような画家と西田氏がいう塩出英雄先生、奥村土牛に師事。 

画業46年を迎えた西田俊英の作品70点を一堂に見ることができる、素晴らしい展覧会でした。
西田氏の作品は、あまり知らなかった(と思っていた)のですが、見ているうちに見覚えのあるものが数点あり(目黒の郷さくら美術館とか)、いいなと思っていた画家だったことを思いだしました。

伊勢神宮のそばで育ったせいか神秘的なもの、原始的なものに魅かれるという西田氏の作品は、
月の光のような、神秘的な明るさで照らされているような、そんな光の中にテーマが浮かび上がるような感じのものが多い気がします。
スピリチュアルな光をまとった、とてもオシャレな日本画なのです。

17歳から、2015年・62歳の作品まで並びます。
33歳の時の「風丘」はタペストリーのような質感を思わせる作品で、織物の重厚感を感じる雰囲気が面白くて気に入りました。
37歳の「菩提樹」は小型の屏風で、ゆったりのんびりした感じがよかったです。
47歳の時の「街の灯」は、雨上がりのウィーン。ヨーロッパの石畳とカフェの絵です。
48歳の時の「サンマルタンの恋」も、おしゃれ。
54歳の「出現」は林の中に突然現れた鹿。
58歳の「サーカス」は暗闇と光の中から象が浮かび上がっているような、遠近感と高低を感じる作品。

こうして見ると、私は、西田氏の、いつの時代の作品も好きなのだとわかりました。
日本画でありながら、かなり洋画のテイストも取り入れた、新しいスタイルに向かう日本画であるところが、魅力なのだと思います。
インドへ渡ったことで、宗教観から生まれた作品も見どころです。

日本美術院の同人の一人で、次世代のホープとして注目されている画家ですので、
この機会にぜひ、ご覧くださいね。