
日本橋高島屋6階 美術画廊で開催中の「纜(ともづな)展」に、
加藤良造先生、北村さゆり先生、小松謙一先生、新恵美佐子先生、松谷千夏子先生、山田宴三先生。
ほぼ同時代に学んだ6人の、それぞれの、新鮮で洗練された日本画の世界…。


「線と余白を大事にしている」という松谷先生。
「日本画を習い始めた時に、線を習うということがなかったので、線を使うことにためらいがあったんです。
線を描き始めたころは、昔の作家の作品の線が素晴らしくて、なかなか自分の線に自信が持てませんでした。
現代なりに、いらないものを排除してシンプルに描こうと思ったのが、今の線の始まりかもしれません」
「作品を対という枠の中で表現していきたい。2枚だからこそ、醸し出されるものがあると思います」
と松谷先生。

線の外側の余白が、壁の空間も取り込みながら、対になる絵の線や余白につながって、
とっても広がりを感じます。
この大きな余白が、温度や湿度や、大気に含まれる香りを感じさせ、私の想像力も広がります。
あっちの絵と、こっちの絵の中の女性がトークし始めるのですが、
そんなにおしゃべりな2人ではないので、お天気のことくらいでしょうか。
悩みごともなさそうですし。
2人の間に、ゆったりした、ちょっと気だるい時間が流れているので、
見ている私も、のんびりと、よい花の香りを嗅ぎながら、一緒にくつろいだ気持ちになります。








