感動の体験!国展トークイン

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第9回 「国展トークイン 作家の目・作者の心」に参加しました。
スタッフの方とともに、6人の作家さんの作品を回り、13分ずつお話を聞きます。
初めて参加したのですが、毎年参加したい、と思ったほど。
 
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絵画の梅澤希人さんのお話には、目線をはずす、という言葉が何度も出てきました。
聞かなければ、描かれている人や動物の目線に注目することはなかったと思います。
作品の見方のよい勉強になりました。
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絵画の常世隆さんの作品は、
プルーストの『失われた時を求めて』に出てくる風景描写に、
自分自身の過去の記憶を純化させ重ね合わせたものだそうで、

『自分がじかに感じたものから自分が頭で知っているもの。はぎ取りビジョンとよんでいる
論理の集合体を解体し、つなぎ合わせ、錯覚の静謐に深く沈潜したまま制作してみた』
音楽や読書やこだわりのモノ(美しいカバン)などのお話もあり、
興味深く聞かせていただきました。
レンブラントやクレーも好きで絵肌にもこだわったとのこと。
絵を触らせていただきました!
 
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版画の穂積千幸さん。
グラフィックなブルーのチューリップが素敵です。
日本で考案された木リト
(もくリト・ 木の版を使うリトグラフ
を始めて約13年。
試行錯誤の連続だが興味はつきないとのこと。
興味と工夫と研究を続けます。
 
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彫刻部の吉原周さんは、
モチーフとするギリシア神話や聖書を学び、豊な想像力で膨らませ、
腱鞘炎になりそうになりながらコツコツと彫る。
 
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工芸の古澤万千子さんは、
絞り染めの、絞り上げる作業、ほどく作業の大変さから
根気、美意識を教えてくれました。
また柳宗悦の「今見よ、いつ見るも 」という言葉のお話もありました。
『一切の真なるものは今見る想いで見るならば、何ものも姿を隠しはしない。
眼と心が何時も新しく働かねば美しさはその真実の姿を現して見せてはくれない』
 
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写真の醍醐和子さんの作品は、フォトショップを使用して
元画像を自身のイメージに変えていったものです。
フォトショップを使いこなすようになるのも大変だったとおっしゃっていました。
新しい技術を興味を請う持って学ぶ姿は美しいです。
 
 
作品を生み出すのは簡単ではないということを、あらためて学びました。
本来の素養に加え、自分の琴線に触れるものを通して内面世界を広げること、
新しい技術を習得する努力や、時間をかけて作り上げる根気、
興味を持って重ねていく工夫などなど。
芸術家って素晴らしいです。
 
トークインでは質問タイムも設けられていましたが、
今になってこんな疑問が・・・。
 
アーティストは、作品に、
こんな風に見てほしい、こう感じてほしい、
というメッセージをもたせているものなのかしら?
それとも自由に受け取っていいのかしら?