府中市美術館「生誕200年ミレー展 愛しきものたちへのまなざし」は、 23日までです。

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                         ルソーが匿名で購入した作品
「接ぎ木をする農夫」 
『もっと知りたいミレー 』東京美術より
 
オルセー美術館展で見たミレーが心に残っていました。
もっとミレーが見たい・・・。
 
そんなときに府中市美術館のミレー展のポスターを目にしました。
なんと心あたたまる絵でしょうか。
たっぷりミレーを味わうよい機会です。
すぐにでも府中に行きたい!
 
新宿から京王線特急、準特急で約20分。
100円のちゅうバスに乗り7分ほどで美術館に到着。
 
武蔵野の緑に囲まれたこの美術館のことは、
知人から聞いたことがありました。 
春の企画展「江戸絵画の 19 世紀」もとてもよかったそうです。
 
9人の子どもの父として、
また母、祖母を思う息子としてのまなざしで描かれた
家族写真のような絵は、
貧しくても家族で暮らすことを大事にしたという
ミレーの心が伝わってきて涙がでそう!
 
展覧会ポスターの
《子どもたちに食事を与える女(ついばみ)》1860年 リール美術館蔵も、
愛情に溢れた作品でした。
 
ミレーといえば「種を蒔く農夫」「落ち穂拾い」「晩鐘」。
 
農民と黄金色の画面が印象的で、
眺めていると
信仰の尊さ、大地の恵みなど、
神様の与えてくれたすべてのものへの厳かな感謝の心が湧いてきます。
 
子どもの頃には、
世の中には素敵な景色がいっぱいあるのに、
どうしてミレーは農家の人の姿ばかり描いているのだろうか、
思ったことがありましたっけ。
 
農家に生まれ信仰心の厚い祖母に育てられたミレー。
見たままの農民の姿を描いただけだったのですが、
当時の政治的状況から評価されず、苦しい生活を送っていたそう。

ミレーの「接ぎ木をする農夫」を
匿名で購入したのは、
1855年のパリ万博で成功を収めたルソー。
苦しいミレーの生活を
友人のルソーが
こっそり支えていたというエピソードに心が潤されます。
 
荘厳な宗教画のようなこれらの作品には、明暗で奥行きが表されています。
「ルクソワール技法」というのだそうです。
 
初期から晩年までの画業が
国内外の名品80点により紹介されている充実の展覧会でした。 
 
市制施行60周年記念
「生誕200年ミレー展 愛しきものたちへのまなざし」は、
10月23日(木曜日)までです。
 
ミレーグッズ販売コーナーや
武蔵野の緑に囲まれたカフェテラスもありましたよ。