本日まで『現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより』

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開催されています。
現代美術の挑戦者であり中核( ハードコア)といえる
トップクラスの作家の作品、約40作家、約75点を見ることができます。
 
この展覧会は、タイトルのように、
「世界の宝」という視点でみると
とても興味深い!
 
世界の宝とは、
美術史的な意味での「世界の宝」
市場価格的あるいは保険評価額的に「世界の宝」
ということだそうです。
 
中国の常玉(サンユウ)は
 『愛について、そして中国の遠い記憶を携えながら孤独に生きることについて語りかけてくる』
と評される画家です。
そのサンユウと藤田嗣治の作品の落札価格を比較して、
市場価格と作品の価値についての疑問を投げかけている場面もありました。
 
常玉(サンユウ・1901~1966)
『 金魚』(1930~40年 油彩 73,8×50,2)は、
 2013年10月5日に、サザビーズ(香港)で、
8億4823万円で落札されました。
 
同じようにパリで活躍しヌードを描いたアジア出身の
藤田嗣治(1886~1968)
『裸体と猫』(1930年 油彩 墨 97×162,5)
は、2014年2月5日に、サザビーズ(ロンドン)で、
一億9962万円で落札されたということです。
 
フジタが安すぎるわ~とは、
単純には言えないのでしょうけれど、
ずいぶん差がありますね。
 
愛と孤独を語りかけるというサンユウの絵は、
肩の力が抜けるような、荷物をおろしたような・・
心が開くような感じがあり、
心を捉えられるものがありました。
 
近代美術の核となる作品を、流れを追って知ることができましたので、
アート史に残る作品に立ち会える喜びを感じながら、
現代美術を楽しんでいきたいと思いました。
 
国立近代美術館の、
素晴らしい常設展についてはまたのちほど。