デュフィの仕事に驚き!「デュフィ展」

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「デュフィ展」と聞いて「ああデュフィね。きれいよね」と、
そんなどうでもいいような反応をしてしまった私。
優雅な題材の、明るく爽やかな絵=デュフィだと思っていたのです。
オーケストラやヴァイオリンの描かれたデュフィの絵が、
私の知っているデュフィでした。
 
文化村ザ・ミュージアムで開催されている「デュフィ展」は、
故郷のル・アーヴルを出てパリ国立美術学校に入学する
1899年から晩年に至るまでを紹介する回顧展です。
 
印象派の手法の作品、
マティスピカソに刺激を受けたフォーヴィスムの手法の作品、
セザンヌの回顧展を観てセザンヌに影響を受け、
ブラックとともにレスタックに滞在して描いた風景画など、
作品を見ていくと、
いろいろな画家の影響を受けていたことが
よくわかります。
 
けれど私が一番好きだったのは、
まだパリ国立美術学校に入学したばかりの頃の作品
「夕暮れのル・アーヴルの港」。

会場に入って最初に見られる作品です。
この作品の中にある、
さまざまな光に魅了されました。
自分が港に立って水面を見ているような臨場感。
そして、古い記憶の一場面が浮かんでくるようなこないような・・・。
心の中にぼんやりと、懐かしい思い出の塊りのようなものが生まれました。

私の知っているデュフィとはまったく違う、
こんな魅力的な絵に最初に出逢えたのですから、
その意外性に期待は高まるばかり。
 
白と黒の世界で、はっきりと力強いラインの木版画
昭和モダンの雰囲気も感じた、今見ても新鮮なテキスタイル。
そしてデュフィらしい明るさと楽しさのある
装飾的な陶芸や家具。
デュフィは油彩や水彩の画家というだけでなく
デザイナーだったのですね。
 
「電気の精」という1937年のパリ万博の「電気館」に
掛けられた壁画の縮小版もありました。
上部には古代から現代に至る技術の発展、
下部には108名の科学者や技術者の姿が
名前入りで描かれた年表のような作品です。
こんな仕事もしていたのですね。
 
ランチはロビーラウンジで。
コーヒーか紅茶が付く1300円のランチメニューのお弁当はおすすめです。
サンドイッチやグラタンなども美味しいですよ。
半券で10パーセント引きの値段になります。
 
「よく知っているデュフィ」だけではないことに驚く「デュフィ展」。
7月27日までですので、ぜひご覧になってくださいね。