大人気の日本画家・松谷先生のレッスンを体験してきました。
日本画ならではの技法を用い、松谷先生が造り上げるのは、
従来の日本画のイメージとは違う、
オシャレで新しい日本画の世界!
4月初めに銀座のシルクランドギャラリーで開催された展覧会については、
また後ほどご報告いたしますね。
こちらは以前の展覧会の作品です。
岩絵具の色は、なつかしく可愛らしい日本の色み。
新岩絵具という色数豊富でリーズナブルな絵の具もでき、
日本画のレッスンも身近になってきました。
モチーフは菜の花。
まずはデッサンですが、
色紙に直接描くのではなく、
別の紙に描き、トレースするのです。
墨をすって、転写した上に、骨描き(こつがき)をしていきます。
墨で輪郭線を引く技法です。
日本画の基本的な工程で大事なところなので丁寧に、
と思いながらも、
筆に慣れていないためか線が太くなってしまいました。
電熱器で、湯せんにかけた膠(にかわ)を溶かします。
膠を少しずつ加えながら、絵の具と膠を指で練り合わせます。
岩絵具にはザラザラ、サラサラ、粒子の違いがあるので、
細かい粒子のものは、指で特によくまぜます。
膠というのは動物の皮や骨にあるコラーゲン。ゼラチンですね。
膠はフレスコ画にも使われているように、接着剤の役目をしているんですね。
作品を触ってみると立体的になっています。
生徒さんは、風景画、人物、模写など、
それぞれお好きなものを描いていらっしゃいます。
皆さん、松谷先生の作品のファンで、
レッスン後のティータイムのひとときも楽しいクラスです。
『素材が自分に合っていたから』とおっしゃっていましたが、
膠を溶かしたり、岩絵具を指で溶いたり、墨をすったりという、
天然素材に触れながらの制作は、
体験レッスンという数時間の中でも、
心が休まり、穏やかな気持ちになるものでした。
松谷先生のナチュラルな美しさの秘密がわかった気がします。