公共性のある絵 シャヴァンヌ展

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シャヴァンヌという画家をまったく知らなかったので、
あえて基礎知識を入れずに見に行きました。
背景などの説明を読んだりせず、絵だけを見ていきましょう。
どう感じるのかしら?
知らない画家の作品を見るという機会を楽しんでみたい。
 
雰囲気の綺麗な絵。
見ていて心地よい絵です。
インパクトがあるというわけではなく、
遠くの景色を眺めているような感じ。
ふーん・・・
こういう感じの絵を知っている気がする。
そうそう、オペラやバレエの舞台背景の絵みたい。
 
そして不思議に思ったことは、人物に縁取りがあるということ。
裸に布をまとって、古典的な絵画に出てくるような人々には輪郭があるのです。
「 物に輪郭はない」って言ったのはミケランジェロ
 この言葉は印象的で、
デッサンをしながら何度思い出したことでしょうか。
 
 でもシャヴァンヌの人物は縁取られています。
別に描いた人物を切り取って風景画の前に置いたみたい。
 
さあ次は説明も読みながら見ていきましょう。
シャヴァンヌは19世紀を代表する壁画家なんですね。
ソルボンヌ大学や美術館、パリ市庁舎の壁画を描いていたのでした。
 
オペラの風景画のように見えたのも、間違っていなかったかな?
公共性を意識した絵だから、
インパクトよりも平和とか理想とか、誰もが心地よく眺め、
共感できる絵であったんですね。
 
そして縁取りの意味もわかった気がしました。
縁取られた神話の登場人物は、
人間に共通する理念の象徴。
だから
一体一体に意味がある、「THE」=縁取り
 
正解はわからず、
自分なりの考え方ではありますが、
こんな風に展覧会を見るのも楽しいですね。
 
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会場の前の、ドゥ・マゴのカフェスペース。
夕方に行くと、こんなにきれいなのね。
 
シャヴァンヌ展は3月9日まで開催されています。