横須賀美術館 09月09日

 
  横須賀美術館で、ストラスブール美術館展「世紀末からフランス現代美術へ」を見てきました。

ストラスブールとはフランスの街の名前。フランスとドイツの国境近くの街です。ゲーテモーツァルトなど歴史や文化を担った人たちが足跡を残しています。

この美術館展では19世紀後半から20世紀後半までに活躍した作家、ゴーギャンピカソアルザスゆかりの画家の作品が見られました。

残念ながら9月2日で終了していますので、今回は作品から離れたお話を。

マリー・ローランサンピカソ、ブラック、シャガールなどの名高い巨匠の作品が集まっていて目をひいたのは「キュビスムとエコール・ド・パリ」のコーナー。感じが違うこれらの作品。エコール・ド・パリって?

エコール・ド・パリ(フランス語: Ecole de Paris)のエコールは学校という意味。1920年代から30年代のパリのモンマルトルやモンパルナスには、芸術家を目指す多くの才能が各国から集まってきました。この時代のパリはアーティストの憧れの地、まさに"芸術の都。こうした"異邦人画家"たちのことを、「エコール・ド・パリ」の画家と呼んでいたのです。

若い才能が貧しくても希望を胸に集まる・・・といえば、パリの裏町モンマルトルの屋根裏部屋が舞台のオペラ『ラ・ボエーム』が思い浮かびます。『ラ・ボエーム』とは、「ボヘミアン」のこと。1830年当時のパリに多くいた芸術家の卵(ここでは詩人、作曲家、画家の3人)たちはみな貧しく、けれども希望を持って生き生きと過ごしてた、そんなボヘミアンの日常がクリスマスシーズンを背景に描かれたオペラです。
 
以前、ブルーアイランド氏こと青島広志先生に「ラ・ボエーム」についてお話を伺ったところ、「ラボエームはトキワ荘です!」とおっしゃった。トキワ荘とは1952年から手塚治虫氏など、のちに有名漫画家となる人たちが次々と集まって若き日に暮らしたアパートのこと。

いつの時代にもどこの国でも同じ志を持つ若者が集まって暮らしていたのですね。お金がなくても希望がいっぱいでキラキラしていた。

さて、横須賀美術館
海が目の前に広がり、館内のどこからも海がよく見える美術館。年4回入れ替えという4500点もの収蔵作品は見ごたえがあります。

広尾のアクアパッツア・日高良実さんプロデュースのイタリアンレストラン「アクアマーレ」が少々混んでいたので、すぐお隣の観音埼京急ホテルへ。

眼下にプール、目の前に海が広がるレストランはブッフェスタイルです。三崎自慢の魚貝がエスニック、イタリアン、ハワイ風などオリジナルな美味しさとなって並びます。デザートもたくさんあってリーズナブル(大人2300(土日2500)円)ですのでオススメですよ。

展望台のある屋上からの眺望も素晴らしい横須賀美術館へぜひ一度お出かけくださいね。